HVO燃料で陸送の排出削減提供　キューネ・アンド・ナーゲル

Daily Cargo  2023年10月6日掲載

キューネ・アンド・ナーゲルは4日、水素化植物油（HVO）燃料を使用するトラック陸送の排出量削減オプションの提供を開始すると発表した。ブック&クレームの排出量削減効果の割当方式で提供する。同社はこれまでにもバイオ燃料や持続可能な航空燃料による海上・航空の排出量削減オプションを提供しており、これにより陸海空でのオプションを完備する。

当面は欧州の顧客向けで提供し、来年以降その他地域の顧客向けでも提供していくという。またEV（電気自動車）トラックによる輸送も統合し、陸送の排出量削減ソリューションを強化していくとしている。「陸送の脱炭素化に向けては、HVO燃料はあくまでもEV車両によるソリューションへの橋渡し的な意味合いであり、将来的にはEVに焦点を当てていく」としている。

HVO燃料での排出量削減オプションの提供開始に向けては、複数の外部関係者と、削減効果とその割当について科学的、方法論的にテストや実証を行った。海上・航空輸送での知見も生かされ、オプション提供の実現に至ったという。

同社のハンスイェルク・ロティ取締役陸送担当は「低排出ガスのソリューションを強化することは、（中期経営計画の）ロードマップ2026にで掲げる”生きたESG”の重要な柱だ。HVOを購入する顧客はバリューチェーンにおける炭素排出量を削減することができる。低排出技術の需要と供給が増加し、陸送での脱炭素化の加速にもつながる」とコメントしている。

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