物流容器位置情報実証実験に参加 日新、日本―インドネシアで海上輸送
Daily Cargo 2022年1月13日掲載
日新は11日、日本―インドネシア間での物流容器のリアルタイム位置情報サービスに関する実証実験に参加したと発表した。親和パッケージ製のリターナブル容器を利用、京セラコミュニケーションシステムの提供するIoT(モノのインターネット)機器による位置管理サービス「IoT Tracker」を使って両国間の海上輸送で検証した。
ジェトロが公募する「海外サプライチェーン多元化等支援事業」で採択された「国際物流・交通混雑緩和に資する位置情報サービス基盤構築実施可能性調査」として、京セラコミュニケーションシステムが主体の実証実験に参加した。
昨年8月18日~11月19日に実施した。親和パッケージが輸出者、同社インドネシア法人のPT親和インドネシアが輸入者となり、千葉―ジャカルタを海上で往復輸送した。往路はリターナブル容器に貨物を積載してFCL(フルコンテナ)で輸送、復路は海上混載(LCL)で空容器を返送した。リターナブル容器の所在と移動履歴のシームレスな可視化を検証し、IoT Trackerの機能を活用して指定された各拠点の搬出入情報をタイムリーに把握できるか確認。配送先でリターナブル容器が空となったことをメールで通知した。
結果、各国とも通信状況はおおむね良好で、物流容器の到着を確認するなどトラッキングでき、容器の空き情報も効率的な活用が可能との結果を得た。「将来的には位置情報に加えて、温・湿度、衝撃の輸送状態を把握するセンサー機能を搭載することで、医薬品や精密機器など、厳格な輸送管理が必要な輸送貨物に対応する『スマートリターナブル容器』のサービス開発に取り組んでいきたい」(日新)。
日新は国際輸送のリターナブル容器の開発・運用・システム管理のパッケージサービス「HACO Lab.(ハコラボ)」を展開しており、「物流容器を通じたグローバルサプライチェーンの可視化と顧客の物流コスト削減に取り組んでいる」(同)。
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