金融工学応用のEC物流最適化で共同研究 アスクル/東大
Daily Cargo 2021年8月31日掲載
アスクルは30日、東京大工学系研究科の田中謙司准教授の研究室と「金融工学を応用したEC物流の全体最適化手法」をテーマに共同研究を開始したと発表した。同社の研究員3人を派遣し、「物流の最適化」「サステナブル視点での物流進化」「データ活用による物流サービスの価値向上」を目指す。5月21日から研究を開始しており、来年5月20日まで実施する。
今回の研究では、現代ポートフォリオ理論やゲーム理論など金融工学を組み合わせて、物流課題の全体最適化に応用する。近年の金融市場に関する理論・実証分析が飛躍的に進歩し、リスクとリターンを管理するための洗練された工学的手法が提案されていることを踏まえ、それらをEC物流に応用して全体最適化モデルの実現を目指す。
同社は先月発表した中期経営計画の最重要戦略の一つに「プラットフォーム改革」を掲げている。「物流センター構造改革」「BtoBとBtoCの物流融合」「バリューチェーンのDX」といった実行施策を進めている。その中で、データを用いたビジネス最適化設定で豊富な知見を有する田中准教授の研究室とともに、データやAI(人工知能)活用などだけでなく、現代ポートフォリオ理論を始めとする金融工学手法も活用してより上位に位置する物流全体最適モデルを構築する。
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