― 新型コロナが発生して人手不足や採用事情に変化はあったか。
(大園社長)発生後は倉庫内作業の応募者が急に増えた営業所も一部あった。新型コロナで職を失った人が多かったが、あまり長く勤められず、コロナが落ち着いた状態になると辞めていったのが現状である。当社はもともと外国人技能実習生が数十人いて、コロナで航空便がなくなったため、帰国も入れ替え入国もできず、延長して働いてもらっている。一方、ドライバーについては、観光バスやタクシー運転手がダブルワークで流れてくると期待していたが、ほとんどなかった。
― 働き方改革など社内の業務推進に影響は出たのか。
(大園社長)昨年から人事制度の見直しを検討しているが、コロナ発生後は現場説明や社内打ち合わせなど多少業務的に滞った。ただ、労働時間についてはコロナに関係なく、有給休暇の取得促進を継続している。
― これからはウイズコロナ時代となるが、それを見据えて今後の方針や計画があれば。
(大園社長)事業としては働く人が継続しにくい業務、例えば機械に替えても省人化できないとか時間が不規則だとか、そのような業務は仕事を減らしていきたい。そうした方向転換の時期に来ている。一方で、国際貨物を増やしていく。昨年10月にオープンした佐野の配送センターに、11月から保税蔵置場を設置して輸入貨物を配送まで一気通貫する体制をとっていく。輸入商社の関係会社と組んで、従来の航空貨物だけでなく海上貨物も扱うべく湾岸地区に拠点を持ち輸出もやっていきたい。海外ではベトナムにネットワークを作って、将来的には当社で働く実習生が自国で働いてもらえるようになればよい。
(聞き手:葉山明彦)