郵船ロジスティクス 貨物追跡・SC管理PFを刷新 可視化向上、リスク分析など
Daily Cargo 2019年11月20日掲載
郵船ロジスティクスは19日、サプライチェーン(SC)最適化のソリューションを提供するプラットフォーム(PF)「Yusen Vantage」の運用を新たに開始すると発表した。これまで提供してきた貨物追跡システムとSC管理システムを刷新・汎用化し、ITソリューションブランドとしてサービスを提供していく。12月2日に運用開始する。
新PFのYusen Vantageは、SCの可視化から在庫の適正化、業務の効率化、リスクと物流コストの最小化などの課題に対応するさまざまなソリューションを提供するプラットフォーム。顧客の迅速な意思決定、効率的なSC管理・生産計画をサポートする。機能は、貨物追跡システムの「Yusen Vantage Focus」と、SC管理システムの「Yusen Vantage Performance」で構成される。
後者はモジュール型のカスタマイズ可能なITソリューション。調達からラストワンマイル配送に至るまで、顧客ユーザーのシステムのほか、サプライチェーンに関わる全ての関係者や外部データソースを連携させることで、単一プラットフォーム上でSC全体の情報・書類の一元管理と効率的な管理を実現。顧客はニーズに応じて、必要な機能を組み合わせて利用することができる。
SC情報はSKUレベルで管理可能。同システムを利用すると、①洋上在庫を含む各プロセスでの貨物の位置情報・在庫状況をリアルタイムで把握②業務プロセスのシステム化とデータ管理を簡略化して管理工数や手間の削減③関係者のシステム連携④在庫の適正化、業務の効率化、リスクとコストの最小化、またキャッシュフローの改善⑤先進技術を使用したイレギュラー分析・予測--などの効果が見込める。
③では、単一PF上シームレスに情報連携ができ、コミュニケーションのスピードと効率性の改善が見込める。また、ユーザーごとのアクセス制限設定でセキュリティーを確保する。⑤では、当初の輸送計画のスケジュールから本船変更などの変更や遅延があった場合、アラートやPF上の把握が可能。天気など外部データの取り込みで遅延が見込まれる場合の予測通知なども行え、SCの断絶や予期していないコストを最小限に抑えられる。
貨物追跡システムの「Yusen Vantage Focus」は従来の海上・航空輸送の貨物追跡機能を刷新。同社ブランドアイデンティティに基づたデザインに変更した。リアルタイムな貨物の輸送状況を24時間365日、簡単な操作で確認することができる。
Yusen Vantage Focusは同社の顧客であれば無料で利用可能。Yusen Vantage Performanceは契約ベースで利用できる。
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