― 御社として安全対策はどのように行っているか。
(辻社長)時間対策への取り組みは、配車、営業、管理の三位一体の安全衛生委員会を毎週火曜日に開いている。デジタコから時間を抽出し、1週間で何時間乗務したのか検証したのち、平均値より長い場合には、原因は荷待ちなのか、配車なのか検証して、荷待ちなら営業から顧客に言ってもらい、配車なら配車係がドライバーを他に切り替える。事故につながる細かい仕事を減らしたので事故は減った。このほか毎週土曜日にリーダー会議を行い、2か月に1度外部講師(プロテキューブさん)の指導を受けている。また毎月のミーティングでは幹部がアドバイザーとなり小集団の教育研修を行っている。部品ドライバーは毎日決まった貨物とルーティングなので事故がほとんどないが、路線は毎日朝にならないと便数がわからないこともあって、事故ゼロということがなく、いかにゼロに近づけるか努力をしている。大型トラックには安全装置を次々と導入しており、なるべく早く全車入れ替える。設備投資で安全性がコントロールできるものはどんどんやっていきたい。
― 御社は女性ドライバーの採用を先駆けて行い、成果を収めてきたが、近況は。
(辻社長)女性ドライバーの増員策をとってから5年経ち現在35人となったが、このうち5人が4トン車から大型にステップアップした。それを見て他の女性もやりたいと希望し今は訓練中も含め8人となり、大型を増車した。流れができると社内的にも活性化し、次の段階に来た。一方、新人でドライバーを希望する女性の8割は未経験者で、中には事務員で入社したが、トラックに乗って活躍する女性ドライバーに触発され、ドライバーへ転身したものもいる。このためマーケットサイズには小さい2トン車も、準中型の前の訓練兼用にオートマティック車、マニュアル車とも残している。
(聞き手:葉山明彦)