― 行政や業界への要望、あるいは物を申したいことがあれば。
(東海林社長)今日の大型ドライバー不足をみていて、行政は10年後の物流をどう考えているのか不安にある。いま50歳代以上の人たちが引退する一方、若い人は車に乗りたがらず、宅配はまだしも大型は崩壊するのが目に見えている。10年後に担ってもらえる人を確保するには何かニンジンではないが高給をぶらさげないとダメなのではないか。いまはそれを各社事業所単位で考えろということなのだろうが、運賃が上がらなければかなり厳しい。軽油もこの1年で20円上がり、当社は年間5万6000~7000㍑使うので、120~130万円のコスト増となっている。宅配は昨年13%くらい上げたが、当社も遅ればせながら8月末からそれに準ずるくらいの値上げを要請している。
採用は待っていても来ないのでいろいろな媒体を使ってやっているが、採用してもすぐやめる人が多い。当社のドライバー平均年齢は40歳代後半だが、増車計画があってもなかなか実行できない。バス会社は高卒を採用して運転免許の取れる3年後に向け青田刈りしているようだが、大型トラックもそうせざるを得ないのではないか。
(聞き手:葉山明彦)