物流よろず相談所

外国人雇用について考える(その2)

2025年4月2日

『物流なんでも相談所』
岩﨑仁志


前号にて特定技能外国人雇用について考えましたが、これには多くの課題があるようです。今号ではその条件について考えてみましょう。外国人を受け入れる企業にも条件があり、整えなければなりません。また採用するための方法もいろんなパターンがあり、事前に知っておいた方が良いでしょう。

特定技能外国人採用には企業側と採用される外国人にも条件が課せられます。

全企業共通条件には以下のものがあります。

【必要条件】

  • 労働、社会保険、租税に関する法令を遵守していること
  • 外国人と結ぶ雇用契約が適切で、報酬や労働時間が日本人と同等以上
  • 業務内容を外国人が理解できる体制を整えている
  • 特定技能雇用契約締結の日前1年以内および締結後に、同種の業務に従事する労働者に対し会社責任による離職がないこと、など

【必要な対応】

  • 出入国管理庁への各種届出
  • 外国人の日常生活を含む支援を適切に実施、など                   

次に自動車貨物運送業の場合別途以下の条件が課せられます。

  • 道路運送法に規定する自動車運送事業を経営するものであること
  • 下記のいずれかであること
  • 働きやすい職場認証の取得
  • 安全性優良事業所(Gマーク)の保有
  • 自動車運送業分野特定技能協議会(※)の構成員になり必要な協力を行うこと

外国人の要件には以下の条件が課せられています。

自動車運送業において在留資格「特定技能」を取得し、日本で就労を希望する外国人は全業種で求められる基本要件に加え、ドライバーとしての技能水準を証明することが必要です。

運転免許については事前に保有している外国の運転免許(その国に3カ月以上の滞在が必要)から「外免切替」によって、日本の運転免許に切り替えを行うか、日本の自動車教習所に通い日本の運転免許を取得することが必要となります。国際免許での就業はできません。

今回条件となるN4のレベルについては以下の通りです。

  • <読む>
    基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を読んで理解することができる
  • <聞く>
    日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる

このように課題もまだ残されている特定技能外国人雇用ですが、特定技能外国人を雇用するには3つのパターンが考えられます。まずは今回の特定技能外国人を海外送り出し期間からお願いするパターン①です。送り出し機関が母国で、募集を開始し、6~9か月の間で日本語検定N4合格、母国免許、特定技能外国人試験に合格した上で、日本に送り出し特定期間6カ月の中で、運転記述アップ、外免切り替え、初任者講習を済ませ、特定技能外国人ドライバーとして5年勤務いただくパターン。パターン②は国内人材の活用です。N4以上を所持し他の勤務をしている外国人を雇用する考えです。母国面鏡はもちろん国内免許所持者を中型免許などにレベルアップして特定技能外国人として5年勤務いただく方式です。最後に現行の技能実習生を採用するやり方です。技能実習生として定まった1~3年の中で国内免許証を取得し(外免切り替え含む)技能実習生期間終了後、一度帰国してから再度来日時に特定技能外国人として申請を行ない免許を中型や大型など取得してもらい5年勤務していただくやり方です。

海外送り出し機関に母国でお願いするのは、運転免許証、日本語検定N4合格、特定技能1号合格です。採用しようと考えている企業では、免許取得の方法(自動車学校との提携など)、特定活動期間6カ月の間に行える業務(運転助手など)、寮など宿泊設備、普通免許の場合中型以上へのレベルアップ、国内採用の場合は条件も重要です。

いずれのやり方でも国際物流総合研究所ではご相談に応じる体制を整えております。ご相談お待ちいたしております。


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著者プロフィール

岩﨑 仁志

代表主席研究員

職歴
 外資系マーケティング企画・コンサルティングセールス


物流・運輸業界に留まらず、製造業や流通業物流部門などを対象にコンサルティングを行ってきました。国内外の物流改善や次世代経営者を育成する一方で、現場教育にも力を発揮し、マーケティング、3PL分野での教育では第一人者とのお声をいただいています。ドライバー教育、幹部育成の他、物流企業経営強化支援として、人事・労務制度改定に携わった経験から、物流経営全般についてのご相談が可能です。

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