残念な人を作らない(2)
2023年3月1日
物流なんでも相談所 Vol.59
前号はこちら⇒ 残念な人を作らない(1)
残念な人は「塗り絵」ができないとも言うことができるでしょう。 組織の中の個人に焦点を当て成果の出せる仕事のやり方はどういうものなのか、職場で使えるプライオリティの具体的なスキルについて考察してみましょう。そのためには①顧客第一主義を貫いている(=顧客の選り好みをしない)②スピード対応(=顧客に呼ばれたらすぐに飛んでいく)③顧客満足向上(=顧客の要望に可能な限り応える)。自社の収益よりも、荷主である顧客の言われる通りに動くだけで、「顧客にとっての」理想的な物流会社の担当者に過ぎないことになっている場合も少ないないでしょう。
それでは、「塗り絵」の枠の意味するところを営業の場合で考えてみると、STEP1 何の絵を描くのかを明確にする・・・商品の攻略先リストを用意、→STEP2 パーツの形と色を知る・・・攻略先リストを片端から電話をかける、→STEP3 どこをどう塗ればそれらしく見えるかを考える・・・見込有先の抽出、→STEP4 枠を塗る・・・相手のコメントに応じて曜日別に分類、→STEP5 中身を塗る・・・曜日に該当する先を取り出してその顧客にセールス、ここで注意することはゴールの見えない話し方をすると残念なやつだと思われることになりかねないということです。話し方は PREP法(P結論・R理由・E具体例を示し納得へ導き・P再度結論)に基づかねばなりません。営業の場面ではよく言われることですが、①仕事においての図々しさは可。②問題に集中するな、機会に集中せよ!③任せられない人に共通する思考パターンとは何か。(責任判断ができず、言い訳が多い)④ 仕事を任せる・任せられることにおいて任せられ下手、任せ下手の理由。(人に仕事を頼むことができない)⑤ 突き詰めると「前提条件→ロジック→結論」の3つにおいてどれか一つでも間違っていることが原因ではないでしょうか?共通すべきは「考え方」と「前提条件」として、話すとき、報告にあたっては「結論から話しなさい」と言われています。だらだら説明してしまうのは「ロジック」が成り立っていないからです。時間がなくても「考え方」「前提条件」は絶対に共有しなければならなりません。顧客のニーズがあいまいなまま、仕事を始めていることはないでしょうか?そのような場合には、現場の上長が持ってきると思わる価値観を今一度確認しておくことです。上司の意を汲むというのも実は上司が持っているだろう「前提条件」を想定して考えてみるということです(議論すべきは価格をいくらにするのか、ではなく、「プライシングの考え方」の検討)。
まずは自分の役割をしっかり行ない、自分らしさの付加はその次で良いのです。お客様視点と上司視点を尊重すれば自分の役割は見えてくるでしょう。小さな約束を守れない人と大きな約束はできません。失敗は成功のモトと言いますが、会社では成功した人から教わることが一番だと思われます、成功のモトは成功でしかありません。
物流業でも他業種でも同じですが成長企業の光と影があります。人より、他社より、工夫・努力をすることで、他人や他社ができないことが可能となります。逆境を乗り越える精神力が大事です。何をなすべきか、「やりたいこと」は「やりたくないこと」から見えてくるものです。これかが差別化のための目標となります。ベンチャー企業での成功者は多くの場合この法則が当てはまります。物流業界で創業し、大手企業にまで成長させて経営者にはこのことが当てはまります。しかし高学歴者や大企業出身者が始めるベンチャーはなぜ残念になるのか?それは自分の知識が十分であると思っている点や甘い考えがはびこっている点でしょうか。「意識改革」はしなくていいので、SMARTで考えてまいりましょう。すなわちS=Specific (具体的である)、 M=Measurable(測定可能である)、A=Agreed(納得している)、R=Realistic (実現可能である)、T=Timely (今やるべきことである、また期限がある)。
最後に大事なのは、可能性思考です。陽点思考とも言われますが、どうしたらできるか、その手法を追い求めれば出来るはずです。できない理由や言い訳が多く、自己保身のかたまりだと残念な人になってしいますね。