試練を乗り越える
2020年8月19日
物流なんでも相談所 Vol.10
コロナ感染拡大が止まりません。私たち日本人は諸外国に比べて感染拡大を抑えてきたのですが、辛抱ができなくなった若者が活発な動きを始めてきたのと、経済活動を再開したために1日千人あまりの感染者が増え続けています。政府の行なったGo to キャンペーンもあってこれまで以上に増えることは予測できるところです。
ラストワンマイルも含めて物流マンたちは日々感染の危険がある現場へと向かい続けています。この様な中で、感染予防を徹底することはもちろん、感染者が出た場合の対応策も講じることが必要となってくるでしょう。
新型コロナウイルスの影響で、全国の海水浴場で開設中止が相次いでいます。屋外とはいえ多くの人が訪れるほか、更衣室などで「3密」(密集、密閉、密接)を避ける対策が取りづらいため感染予防対策が難しいと判断、断念した自治体が少なくないことが理由です。一方で、海岸自体は自由に出入りできるため、ごみの後始末や水難事故の対応が難しくなるほか、開設する海水浴場へ多くの人が押し寄せる懸念も出てきます。「今回の決定は戦後初めて」。由比ガ浜海水浴場がある鎌倉市の松尾崇市長は記者会見で悔しさをにじませました。県は海水浴場の運営について、「海の家は完全予約制」「砂浜に一定間隔の目印設置」とのガイドラインを設定。江の島海水浴場協同組合の担当者は「全ての項目を厳守するのは難しいと判断した」としています。海水浴客の水難事故を防ごうと、兵庫県警淡路署と淡路広域消防事務組合は4日、淡路市浦の浦県民サンビーチで合同救助訓練を行った。同市では新型コロナウイルス感染拡大防止のため、市内の海水浴場を閉鎖しました。だが多くの海水浴客が訪れているといい、同署は「安全対策が万全ではなく危険が大きい」と注意を呼び掛けています。淡路市はこの夏、市内7カ所の海水浴場開設を中止しました。駐車場を閉鎖し、監視員の配置などを行っていないにも関わらず、同ビーチではこの日曜、約250人の海水浴客が確認されています。ルールを守り続けることが難しいことを表しています。
物流業界ではこれまで経験したことがない苦難の連続で今年前半を終えました。7月になるとコロナ感染者数は全国的に増加する中で、夏の繁忙期に突入しようとしています。LogisticsToday編集部が発表によると「公表資料からまとめて、物流業界の新型コロナウイルスの感染推移をみると、7月下旬以降の感染者の増加は、緊急事態宣言時の水準を大きく上回っているとしています。またこうした中、主要港湾では数百匹のヒアリが見つかり、西日本では豪雨被害からの復旧が未だ終わらず、国内の物流環境は最悪な状況が続いており、各社の決算にも大きな爪痕を残している」としています。
聖書の中にコリント人への第1の手紙第10章13節に使途パウロがこう述べています。「あなたがたのあった試練はみなひとが知らないようなものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを耐えることができないような試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えることのできるような試練とともに、脱出の道も備えてくださいます。」(新改訳聖書)
こんな時こそ、試練を乗り越えることで、会社も人も強くなれると前向きな考え方を持って臨んでまいりましょう。ワクチン開発にも明るい兆しも見え始めているようです。厳しい経営環境の中で、ピンチはチャンスとばかり増車をかけ、ラストワンマイル需要を取り込んだ丸和運輸機関はこの4~6月増収増益で社員全体に手当として利益金から2億円に及ぶ還元を計画しているとのこと。試練をなげくばかりでなく、全ての企業に公平に訪れている試練、今こそ経営者・幹部の腕が試されるというもの。チャレンジ精神を持ち、困難に打ち勝って参りたいですね。