星港エアープランナーズ買収 センコーGHD、GSA・郵便強み

Daily Cargo  2022年2月2日掲載

センコーグループホールディングス（GHD）は1月31日、シンガポールの物流会社、「Air Planners」（エアープランナーズ）の株式70%を取得した。2月1日発表した。エアープランナーズは航空の貨物総販売代理店（GSA）、ハブオペレーションを含めた郵便関連および越境eコマース（EC）関連のサービスを提供している。センコーグループは2017年にシンガポールのスカイリフト、18年にタイのベストグローバルをそれぞれ買収し、アセアンのフォワーディングサービスを拡充してきた。今回の買収で、フォワーディングサービスの多様化と物流ネットワークの拡充を図り、国際物流事業のさらなる拡大に取り組む。

エアープランナーズは2013年8月28日設立で、同年にエアアジアおよびラオス航空のGSAを受託した。資本金は10万シンガポールドル（約850万円）。拠点数は協力会社を含め、アセアン各国、香港、台湾、フィリピンおよびインドネシアなど17拠点があり、アセアンおよび中国発の越境EC物流向け小口貨物輸送に強みを持つ。従業員数は今年1月1日時点で22人。航空会社ではカタール航空およびエミレーツ航空とパートナーシップ関係にある。

GSAではエアアジア、インドネシア・エアアジア、フィリピン・エアアジアによるシンガポール基点でのマレーシア、インドネシア、フィリピン向け直航便のほか、エアアジアXがA330型機で運航するシンガポール発クアラルンプール向けをそれぞれ販売している。また、ラオス航空ではビエンチャン空港向け直航便の販売を手掛ける。ジェットスター・アジア航空とはシンガポール、香港およびベトナム発のすべてのフライトでブロック・スペース・アグリーメント（BSA）を締結している。

郵便サービスも特徴だ。「プライマリー・ハブ」をインドネシアのバリ、また、「サポート・ハブ」をジャカルタ、フィリピンのマニラおよびセブに置き、アセアン、オセアニア、中東、成田を含めた東アジア、北米を結ぶネットワークを整備している。顧客はシンガポール、フィリピン、ラオス、ドイツ、オランダ、スウェーデン、マレーシア、中国、英国、香港の郵政事業体。EC関連では700社以上の顧客と取引があり、毎日、郵便発送分を10トン以上、取り扱っている。

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