ケント・チャンネル
2021年2月17日
『徒然日記』
突然ですが、皆さんは「ケント・シドニー・ギルバート(Kent Sidney Gilbert)」という方をご存じでしょうか。私に近い年代の方であれば、かの大橋巨泉さんの司会で大人気になったテレビ番組「世界まるごとHOWマッチ」(1983年~1990年。最高視聴率<33.8%>)に「カリフォルニア州弁護士」(本当は「アイダホ」だそうです。なんでそうなった?)の肩書きでレギュラー出演し、日本での知名度が上がった方だと申しあげれば、「あァ、あの人ね!」と合点していただけると思います。
ご存じない方にご説明しますと、この番組は「世界におけるさまざまな珍品、名品、豪華な品物、権利などの値段を、現地取材によるレポートとスタジオの司会者、解答者とのトークを交え、解答者が予想するクイズ番組で、解答者が回答フリップを出すときに「せーの、HOWマッチ!」という、巨泉司会者の掛け声で、レギュラー回答者が一斉に「価格」を発表するのですが、ギルバートさんは、いつも正解より安い金額を回答していたことから、大橋巨泉さんから「ネギルバート」とあだ名を付けられました。
その話を前置きとして、今回は彼の提起した問題について考えてみたいと思います。お気づきの方もおいでだと思いますが、ギルバートさんは、前述のクイズ番組に登場して人気を博していた時代は、TVに良く顔を出していましたが、最近はその姿を見かけません。本人の決断なのかもしれませんが、彼の「論調」、例えば「イエロー・ジャナリズム」と言った表現で、現在のマスコミを批判していることが、マスコミ界から敬遠されて(して?)いる理由では無いかと勝手に思っています。
そうした中で、表題「ケント・チャンネル」という情報が<YouTube>から発信されています。私は読者の1人として興味深くその動画を毎日眺めています。勿論その主張をすべて、鵜呑みにはしていません。「それは一寸違う!」とか、「言いすぎじゃないですか?」がありますが、教えられることも多々あります。その中の一つが、ここでご紹介する「プロパガンダ(偽情報)の見破り方」です。ギルバートさんが、「他の方に紹介しても良いですよ」と、このチャンネルでおっしゃっておいででしたので、お許しをいただいたと思って、ご披露します。
まず「プロパガンダ」の定義ですが、【特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為の事】(wikipedia)ということです。
そのことに対して、ギルバートさんは「8つの設問」」を出されていて、「この設問に<Yes>答えた数が多かったならば『プロパガンダ』に引っかかりやすい性格である。この中で1つでも<Yes>があったら要注意。しかし、重要なコミュニケーションツールになるものでもある。」とおっしゃっておいでです。
早速その設問をご披露します。
- 芸能人のスキャンダルが大好き。
- インターネットで買物をするとき、評価の内容よりも★(ホシ)の数値が気になってしまう。
- 専門家よりも、身近な人の意見を信じてしまう。
- 子供の頃尊敬していた先生から教えられたことは、今でも正しいと思っている。
- 肩書きや権威を信じやすい。
(単なる個人の感想)「あるかもしれない」。
人間の活動の結果か?自然現象の中の流れなのかを見極める。
ものを怖がったり怖がりすぎたりするのは優しいが、「正しく怖がる」のは難しい。
1行目だけで判断してはいけない。是々非々が良い。
簡単で便利だが、検索エンジンに頼りすぎると危険。
ということです。注意書きが添えられていますが、皆様はひとつでも<Yes>がありましたか?
「それではあなたは?」と問われましたら、「この設問も一種の『プロパガンダ』と思って、自分なりに咀嚼しました」とお答えします。
実は私、昨年10月と12月に、2度にわたって「SNS」のことをこの「徒然日記」で書かせていただきました。
ご記憶にあると思いますが、将来を嘱望されていた女子プロレスラーの木村花さんが、昨年5月に、1日100件以上の「SNS」による誹謗中傷が原因で、亡くなりました。その他、同じように、誹謗中傷(いわゆる「いじめ」)が原因で、不登校になった生徒の話など、SNS発信の痛ましい事件が後を絶ちません。
私は現在「STAY HOMEでヒマなので、毎日一冊程度推理小説を読み直している」という話も書いたことがありますが、その中で「お役所でやりたい放題のことをして天下った人達を『けしからん』抹殺しろと、ネットで告発して、義憤者を誘導して殺人に走られようという試みをする男」の話がありましたが、今起きている諸々の話を思うに、あながち絵空事とは思えなくなってきます。
会社にいた頃の話ですが、普段は控えめでおとなしく分別のある人が、メールの中では人が変ったように過激な発言をしていたことを教訓として、私は、メールでは事務的な連絡だけを心がけています。「あなたは、パワハラやモラハラでガス抜きしてるんでしょう!」などとおっしゃらないでください。それも「誹謗中傷」ですよね。
「コロナ禍」の時。距離を置いての行動・活動が求められていますが、<Face-To-Face>の感覚を忘れずにいたいと思います。
(そして・・・)
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