山九/STANDAGE/LOZI 物流先端技術の研究開発機構
Daily Cargo 2020年6月5日掲載
山九はこのほど、貿易総合プラットフォームを提供するSTANDAGE(本社=東京都港区、足立彰紀代表取締役社長)、ロボットなどを活用したスマートロジスティクスソリューションを展開するLOZI(本社=名古屋市中区、渡邊重雄代表)と共同で、貿易・物流業で先端技術を活用するための研究開発を目的とした合同研究機構、「ロジスティクス・ラボ(ロジラボ)」を発足したと発表した。第1弾として、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている中小企業を対象に、出荷・納品、物流追跡、国際決済などをワンストップでサポートする。
ロジラボは1日から運営を開始した。ブロックチェーン(BC)技術を基盤とするデジタル貿易決済プラットフォームを提供するSTANDAGEと、物流のトレーサビリティプラットフォームでスマートフォン(スマホ)を活用、QRコードをベースとしたスマートバーコードによる可視化サービスを提供するLOZIと、山九が手を組み、各社の強みを生かし、貿易・物流の課題解決につながる研究開発を進める。既に、3社のサービスを融合して日本-ナイジェリアで実証実験を行い、各種業務や物流の一部機能が円滑に進行できることを確認した。ロジラボは運営事務局を設置し、今後は同じビジョンを共有する企業の参加を募り、定期的な協議や研究開発を加速化させていく。
山九は3月、STANDAGEと出資を含めた業務提携で合意。同社と連携して、山九の国際小口貨物輸送サービス、「SBYサービス」で、STANDAGEが現地法人を持つナイジェリア向けを開始し、今後はBCを活用して物流費用の電子決済サービスを提供する予定。
STANDAGEは2017年3月設立。アフリカ・新興国-日本をメインに、貿易の売り手と買い手のマッチングから決済・ファイナンス、物流まで、全ての貿易業務を完結できる貿易総合プラットフォームサービス、「Shake Hands Contract」を提供している。
LOZIは18年11月設立。スマートロジスティクスをテーマに、自動搬送、自動測定などの物流向けロボットと、複数事業者が介在するサプライチェーンを分断せずにスマホで物流を可視化できる「SmartBarcode」システムを開発している。
なお、LOZIは1日、スタートアップ支援のグローバル・ベンチャーキャピタル、米プラグ・アンド・プレイの日本法人、プラグ・アンド・プレイ・ジャパンが実施するプログラムで、モビリティ部門に採択されたと発表した。革新的な技術やアイデアを持つ国内外のスタートアップがプラグ・アンド・プレイ・ジャパンの大手パートナー企業と6つの事業テーマで連携の機会を得られるもので、モビリティ部門は国内外300社以上から16社が最終選考を通過。LOZIは「SmartBarcode」を活用した取り組みでプログラムに応募した。
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