DX時代を勝ち抜く”失敗学”!
2019年7月10日
「愛と繁栄を実現する経営改革」
昔、中日ドラゴンズに大島という選手がいた。実力はあるのだが同じポジョンの”上”がつかえていて万年二軍だった。当時はこれが”常識的なやり方”だった。あるとき上がケガをしてチャンスを掴み大ブレイクした、かれこれ40数年前のことだ。巨人戦3連戦で大活躍して全国民にその名を知らしめて以来、万年一軍レギュラーになった。現役引退後は他球団の指揮官まで務めた。
その後同球団は、常識にとらわれた”硬直頭”を改善すべくさまざまな改革に着手した。「複数ポジション制」による競争原理を取り入れて実力ある選手が能力を発揮できる体制を作った。あわせて「査定制度」を練り直し正当な評価を行うことで選手のヤル気を高める基盤を築いた。こうしてした結果、チームは万年優勝争いする強豪へと変貌を遂げた。球団は、”失敗”を活かし成功へとつなげたのだ。
上がつかえていて能力を発揮できない社会体制は、40年経った今日の社会でもちっとも変っていない。役所 大企業 中小同族企業を見回せば”前例踏襲第一主義”やら”商慣習”などの形で山ほど残っている。というより、例外を探す方が難しい。視野を広げて、”硬直頭”の視点まで拡大しても、やはり昔と変わっていない。
例えば、(1)「いったん立てた計画は絶対に達成すべし」との”計画達成病”だ。これに罹ると外部環境がいくら変わろうとけっして計画変更をしない。
あるいは(2)「良いものを作れば必ず売れるはず」との”高度成長期のまま病”だ。これに罹ると顧客が要求するものではなく自社が良いと思ったものしか取り扱わなくなる。このように、事例を挙げれば枚挙に暇がない。
「生き残れるのは変化に対応するものだけだ」とのダーウィンの言葉を頭では分かっているつもりでも、実行できていないのが実態だ。
初めてAIの事例にふれたときに、「手品」を見ているような感じがした。その後機械学習のアルゴリズムを学んでいくうちに「からくり」が分かってきた。その「からくり」は、これまで常識では不可能と思われていたことを”可能”に変えるものである。これは常識にとらわれた”硬直頭”からは生まれない。常識を疑ってかかる”柔軟頭”でないとダメだ。
世紀の大発明“電気”は、「1+1は2だ、常識だ」と何の疑いも持たず子供たちに教えた教師によってではなく、「1はいくら足そうと1だ」と常識を疑ってかかったエジソン少年によってなされた。もう一人、教師よりも自分の息子を評価した親の「失敗を許す寛大さ」によってなされたのだ。「せっかく失敗したのだから」と頭を切り替え、失敗を次の成功に活かす姿勢だ。
今のわが国のリーダーたちは”柔軟頭”と言えるだろうか?役所 政権与党 大企業 大手マスコミなどリーダーたちを見る限り、”既得権益”を守ることが最優先で保身ばかりだ。失敗を責め、再発防止の”規制”を強化して失敗を根こそぎ取り除く。これでは、成功の種までが取り除かれてしまい、「失敗を活かして成功につなげる」ことはできない。
こういう”硬直頭”がリーダーの日本には、第四次産業革命版GAFAを輩出する土壌は育まれない。大島選手やエジソンを発掘することは不可能だ。
今後DX時代を勝ち抜くために必要なのは、常識にとらわれない”柔軟頭”を持ったプレーヤーたちであり、彼らを認め世に送り出そうと”失敗を許す寛大さ”を備えたコーチたちである。
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