物流業の時間管理を見直そう
2018年11月7日
物流よろず相談所
物流業を取り巻く環境は依然として厳しいままです。圧倒的中小企業が多い物流業、人材不足や経費高騰などの課題は依然として残されたまま改善が見込めない状況です。一方ではメーカ等荷主は国際競争のあおりを受け、SCM導入による物流コスト削減と物流改革への機運とニーズは高まっている状況です。このような背景を受け、物流改善に対するメーカや流通業者など荷主の効率化に対する動きは顕著化してきています。物流子会社や流通業者が構築してきた「共同ネットワーク」の及ぼす影響にも表れていると言えそうです。今後の企業成長は“コスト削減と効率化”にかかっていることを多くの経営者は知っており、特に燃料費や人材不足に苦しむ物流企業においては、日々の業務もコストと効率化を強く意識し、行なわれているはずです。
そのような時代の流れの中で物流業として、どのような戦略と展開をすればいいのであろうか、考えてみたいと思います。物流業は多忙を極めており、その中で人を率いるリーダーには目的と責務の狭間で苦しむが故の行動指針が必要となっています。力強く人をまとめるリーダーシップとともに、成果をあげ続けるためのマネジメント能力は物流業のリーダーにとって必要不可欠なのです。成果をあげるために取り組むべきことはまず時間理であると言えます。物流業に限ったことではありませんが、どんなに投資しても増やすこともできず、ましてやプールすることもできない時間。これをもう一度深く心に留め、時間の管理を項目ごとに見直す必要があるのではないでしょうか。物流業のリーダーには行動と成果が求められています、成果を出すにはマネジメントの中で、人と同様に大事なのが時間管理のマネジメントが重要であると言えるのです。
まず“時間”の実態を考えてみよう。物流現場において、いたずらに“時間”は浪費されながら使われています、その時の生産性はほとんどゼロと言わざるを得ません。時間はお金で買えないし、プールすることもできません、また過ぎた時間は取り戻せないのが実態です。時間のムダ使いは大きな損失であることをあらかじめ認識することが必要です。時間の性質を良く知る人は、ムダな時間をなくすがゆえに成果をあげることもできています。物流業で時間を効率化させるため、生産性を高めるために必要なことはノウハウの構築と熟練にあると考えられます。物流業の仕事は段取りと、習慣化により短時間でこなすことが可能となります。毎朝の準備、仕事の準備、も繰り返しの力で効率化していくことができるのです。そのためまずは、良い“習慣化”を身に付けること、”習慣化”は“熟練”につながり、やがてレベル向上やスキル獲得も可能にしてくれます。今の物流を支えているのは多くの熟練者、ベテランです。全てのベテランは日々地道に、“繰り返し”、能力を磨いてきたことを忘れないでいただきたいと思います。
時間管理の物流業務への活用手法を検討してみよう。時間の性質を知ることが必要です。時間は全ての人に平等に与えられるものであり、配送、管理等あらゆる業務に必要です。まずは各業務に合った細やかな時間管理をまず行なうことがポイントとなります。そのために時間の使い方を知ることから始めましょう。現状の時間の使い方を記録し、結果を定期的にレビューしてみると無くても支障のない仕事や現場作業スタッフとドライバーなどの時間浪費につながる仕事を発見することができるようになります。時間を浪費させている問題がはっきり見えるようになり、改善することができます。