日本郵便 トールと国際物流で合弁 日本で航空貨物とCL展開
日刊CARGO 2018年10月1日掲載
日本郵便は先月28日、子会社の豪トールホールディングス(以下、トール)と合弁で日本に国際物流会社、JPトールロジスティクスを設立すると発表した。両社が折半出資する。航空貨物などのフォワーディングとコントラクトロジスティクス(CL)を中心に企業間物流を開拓する。
新会社は1日設立する。出資比率は日本郵便、トールグループ各50%。都内に本社を置き、航空運送代理、利用航空運送、貨物自動車運送を主な事業とする。「日本国内外での総合物流事業の展開で一貫したソリューションの提供を目指す」(日本郵便)。新会社の代表取締役社長には、SMBC日興証券出身の日本郵便の小野種紀専務執行役員が就く。
トールグループとして、日本では、フットワークエクスプレスを前身とするトールエクスプレスジャパンが国内トラック輸送を展開している。日本郵便親会社の日本郵政の長門正貢代表執行役社長は5月の会見で、トールと「日本でB to BのCL事業を行う」と明らかにしていた。
なお、国土交通省によると、国内、国際の利用航空運送業について「(JPトールからの)申請はまだきておらず、相談をいただいている段階」という。
日本郵便は2015年5月、トールの全株式を取得して子会社化した。買収額は64億8600万豪㌦(6162億円、1豪㌦=95円)。のれん代4745億円は当初、20年間で段階的に償却する計画だったが、トールの収支悪化などを理由に17年3月期決算で、のれん代など計約4003億円を一括で減損処理した。18年4~6月期決算は、トールによる国際物流事業が売上高5%増の20億4600万豪㌦(1690億円、1豪㌦=82・59円)、営業利益(EBIT)800万豪㌦(6億円)で黒字化している。
新会社の概要は次のとおり。
英文名称=JP TOLL LOGISTICS Co.,Ltd.
▽本社住所=東京都千代田区大手町2―3-1大手町プレイスウエストタワー
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